グループホームで仕事をするときに気をつけることは?

グループホームの仕事は、入所者の生活援助や身体介助をすることです。入所者の健康管理や認知症の進行を緩和することも、介護職の仕事に含まれます。グループホームには、入所者に丁寧な対応ができる、少人数でアットホームという魅力もありますが、家事スキルが求められる他、職員が少ない、判断力が必要など、注意することもあります。

グループホームでは、調理や掃除、洗濯など、一通りの家事をすることが求められます。利用者と関わるのは好きでも家事が苦手という人は苦労するかもしれません。グループホームで働く前に家事スキルを身につけておくと良いでしょう。

グループホームの職員は少数ということも珍しくありません。夜勤は人員を確保するのが難しいことから、一人で勤務することもあるでしょう。利用者に目を配り、体調管理をしっかり行いましょう。

グループホームで働く際には、冷静に状況を汲み取る判断力も求められます。なぜなら、入所者に暴言を吐かれたり、介助を拒否されたりすることがあるからです。入所者がこのような態度を取るのには理由があり、不安を感じていることや介護という状況に苛立ちを感じていることが考えられます。

他にも、入所者が食事や入浴をするときに手助けをしすぎない、自然体で接することなどにも気をつける必要があります。認知症は、洗濯などの家事をすることで進行を遅らせることができると言われています。マニュアルにとらわれずに、入所者の自立を支援することが求められるのです。

認知症の方に特化した施設の特徴

家庭的な雰囲気の中で利用者が生活を送ることができるグループホームは、マニュアル化されていない施設が多いのが特徴です。そのため、グループホームで働く場合は、自分の裁量によって仕事がしやすくなっています。

しかも、料理を一緒に作ったり、洗濯物を畳んだり、入居者一人一人の要望を聞きながら介護を進めることができるため、大きな施設に比べると入所者個人の要望も聞き入れやすい状況になってます。そのため、介護職は「一人ひとりの希望に沿って介護ができる」と実感することができ、それがやりがいにつながることも少なくないようです。

また、利用者それぞれの生活を尊重しながら運営しているグループホームでは、利用者同士で得意、不得意をカバーして、共同生活を送るシステムになっています。得意な分野では、グループリーダーとして利用者自身が主体性を持って生活することも珍しくはありません。したがって、介護職は認知症状によって隠れてしまった利用者の適性を見極めて、利用者の得意な分野を見つけ出すことも大切な仕事に含まれます。

それから、グループホームは身体介助を必要とした入所者が少ないので、他の施設よりも比較的入所者の自由度が高く、食べたいものを職員と一緒に作ったり、行きたい場所へ外出することも可能になっています。ですから、利用者の笑顔に触れる機会も多く、介護職も一緒に楽しみながらグループホームで過ごすことができます。ただし、認知症症状が進行すると、徘徊や問題行動などをしてしまう利用者もいるので、見守り業務は気を抜くことができません。